「勝手にTAXI」
「勝手にTAXI」

キューバ市民の一般的な交通手段は、20m強の二連の乗り合いバス、自転車、自分の足、そして勝手にTAXIの札を付けた自称タクシー等がある。ガソリンの供給事情は満足のいくものでなく、車の台数も少ないため、一台の車に数十人の客が乗り込み、40度の炎天下の下、車の動きに合わせ右へ左へとホットなスキンシップを強いられる。車自体は経済封鎖以前の50年代のアメリカングラフィティーカーである。壊れた部品を自分たちで作り、改造を繰り返しながら半世紀以上もその車を維持している。なかには乗り込むと座席が欠落していたり、床に穴が空いているものあるのだが、いつも僕が不思議に思うのは、これだけの技術があれば新車が作れるのではないかということだ。
Copyright : Masataka Nakano
 
 


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