【Photoshop for Graphic】
グラフィック制作編 Adobe Illustrator 編 Corel Painter 編
グラフィック制作編
Photoshopによる効果的なポスタリゼーション処理 
海津ヨシノリ
「ポスタリゼーション」は、ユニークな機能ですが、あまり利用されてないようです。Illustrator CS2の「ライブトレース」のような、ドラスティックなイメージをPhotoshopで生成してみましょう。

1)ぼかし処理で丸め込み
ここでは、60 年代風のポップ調に作り込んでみましょう。 ポイントは、ぼかし処理です。いったん「ぼかし(ガウス)」フィルタでぼかしてから、「ポスタリゼーション」処理をすると、 かなり整理され、デザインイラストのようなイメージに仕上がります。その際、背景がごちゃごちゃとうるさい画像では、仕上がりも汚くなります。必要に応じて、合成するなどして背景を整理しておきましょう。ここでは、合成& レタッチした画像を元画像とします。

2)近似色とコントラストが効果的
大切なのは、ソース画像をできるだけ近似色で統一することです。ただし、近似色とは、モノトーンという意味ではありません。同系色で作り込むという意味です。そして可能な限りコントラストを強めにすると良好な結果を得ることができます。

元画像に対して、「ぼかし(ガウス)」と「ポスタリゼーション」を実行します。かなりユニークな結果となりますが、黒く潰れた部分や境界が曖昧な部分が発生しているので「選択範囲」→「色域指定」で、許容量を1 程度にして抽出した結果をレイヤーマスクとし、任意のカラーリングでレイヤー分けして塗りつぶしておきます。
01
ここではこの状態を元画像としてスタート。ポスタリゼーション効果をきれいに与えるには、整理された背景とするのがベターだ。
02
01 のレイヤーを統合して複製し、「フィルタ」→「ぼかし」→「ぼかし(ガウス)」でぼかした後(左)、「イメージ」→「色調補正」→「ポスタリゼーション」で値を「4」として処理した画像(右)。
03
つぶれたシャドウや、曖昧になった輪郭を補うため、「色域指定」で選択範囲を作成してカラーリングしておく。
< Back  1|  Next >
  海津ヨシノリ   2007.08.14