【Photoshop for Graphic】
グラフィック制作編 Adobe Illustrator 編 Corel Painter 編
グラフィック制作編
カメラに拘らない素材集め
海津ヨシノリ

ここでまずみかんの上に新規レイヤーを2つ作成し、黒と白でそれぞれスポット的に塗り込み処理で【図11】のようにコントラストを調整します。【図12】はこの時のレイヤーの状態です。続けてみかんの下にみかんの選択範囲で作成した黒ベタを作り、スマートフィルタ用に変換してから【フィルタ>ぼかし>ぼかし(ガウス)】にて30ピクセル程度ぼかして【図13】を得ます。【図14】はこの時のレイヤーの状態です。処理はあくまでも画面で確認しながら調整していきます。そのためのスマートフィルタ設定です。最後に一番上に背景の金属のレイヤーの複製を配置し、描画モードを【リニアライト/不透明度=100%/塗り=100%】で乗せて【図15】を得てフォトイメージング処理は完成です。【図16】はこの時のレイヤーの状態です。それぞれのレイヤーの描画モードは以下のように設定しました。

backのコピー2 【リニアライト/不透明度=100%/塗り=100%】
ハイライト 【ソフトライト/不透明度=100%/塗り=50%】
シャドウ2 【ソフトライト/不透明度=100%/塗り=100%】
みかん 【通常/不透明度=100%/塗り=100%】
シャドウ1 【通常/不透明度=100%/塗り=100%】
backのコピー 【乗算/不透明度=100%/塗り=100%】
back 【通常/不透明度=100%/塗り=100%】

【図11】
黒と白でそれぞれスポット的に塗り込み処理を行なってコントラスト調整します。
【図12】
【図11】のレイヤー状況
【図13】
【フィルタ>ぼかし>ぼかし(ガウス)】にてシャドウ処理を行ないます
【図14】
【図13】のレイヤー状況
【図15】
一番上に背景の金属のレイヤーの複製を【リニアライト/不透明度=100%/塗り=100%】で乗せます。
【図16】
【図15】のレイヤー状況

なお、みかんの形状を綺麗に調整したい場合は、複製レイヤーを作成し、レイヤーマスクを適応させて完全に切り抜いた状態としてから【フィルタ>ゆがみ】にて丁寧に凸凹を調整します。もしオリジナル画像のままで調整したい場合は、元レイヤーをスタンプツールで【図17】のようにオリジナルのみかんの形状に背景が食い込むように調整してから、ゆがみ調整したみかんを【図18】のように乗せます。ところで綺麗に調整することが常に必要とは限りません。みかんの形状は綺麗に整えてから一連の処理をおこなうと【図19】のような状態になります。あるいは【図01】の元画像に【図02】の背景をストレートに【リニアライト/不透明度=100%/塗り=100%】で乗せると【図20】のようになり、【図15】のイメージとは大きく異なってしまいます。

【図17】
スタンプツールにてオリジナルのみかんの形状に背景が食い込むように調整
【図18】
【図17】にゆがみ調整したみかんを乗せる
【図19】
みかんの形を整えてから【図15】までの処理を行なった状態
【図20】
【図01】に【図02】をストレートに【リニアライト/不透明度=100%/塗り=100%】で乗せた状態

なお、作品としては最終的にWeb用に533×400ピクセルにトリミングしました。つまり今回は作品自体が最終形態ではなく、あくまでも素材でしかないという作り込みです。意外とこの考え方は新しいイメージに繋がるので多用しています。

【図21】
533×400ピクセルにトリミングしたイメージ1
【図22】
533×400ピクセルにトリミングイメージ2
< Back  |2 Next >
  海津ヨシノリ   2008.2.22