【Photoshop for Photograph】
写真加工テクニック編 撮影テクニック編

撮影テクニック編
Photoshopで出来る簡単なパノラマ 「後編 2」
稲垣 英徳

ステップ4

図5

オフセットを行います。オフセットの位置に関しては、いろいろと好みや定義があると思いますので、それに合わせて実行すると良いでしょう。
例えば商業撮影などでは、クライエントが中心に置きたいものに合わせる様に、オフセットを行ったりします。

図6

完成。
あくまでも一例に過ぎませんが、以上の様なプロセスで、簡単に360度のパノラマが完成したのがわかりますね。

ここまでは、Photoshopのフィルターを使って簡単にできることです。

天頂付近の構造物の歪みが酷いと言う欠点も発生しますが、ある一定の間合いが確保できる環境での撮影なら、歪みは最低現で展開できます。
この写真では、5m以内の所に20階以上の高層建築があるので問題は発生してしまいますが、高層建築の様な構造物から10数メートル程度の距離が確保できるような町並みのパノラマの場合は、問題は軽減されます。

例えば、この写真のTimes Squareのように左右に数十階建ての高層ビルが迫る環境でも間合いが取れれば、ある程度、様になっているのがわかりますね。

図7

Times Squareのワンショット魚眼撮影。360度の視野があります。

円周魚眼レンズでの撮影と展開方法は、スキャン方式/セグメント方式で丁寧に撮られた物の画質には及びませんが、条件によってはミラー方式を上回る画質を簡単に得られます。

都市部、特に見上げた所の町並みパノラマが主体のプロジェクトで、コストを低く抑えたい、となれば、魚眼ワンショット撮影でも良いでしょう。
少なくとも、ミラー方式の物に比べると格段に画質が良く、移動などがかなり楽になるという利点があります。

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  稲垣 英徳   2007.09.14