【Photoshop for Photograph】
写真加工テクニック編 撮影テクニック編
写真加工テクニック編
カラー写真のモノクロ化テクニック PART2 人物写真
写真・監修:茂手木秀行 構成:編集部
STEP08 レッドチャンネルを利用して肌の明るさや透明感を出す
ポートレート写真なのでアクセントとして顔を明るくします。ここでは、元の背景画像の「レッド」チャンネルをコピーして、それをレイヤーとしてペーストしたものを利用します。人物の場合、レッドチャンネルを使うと、肌の透明感が高まってソフトに見え、またうぶ毛も目立たなくなります。ただ、そのままでは明るくなりすぎるので、「不透明度」または「塗り」でおよその調整をしておきます。そのレイヤーに対して、レイヤーマスクを作成し、効果が肌(顔)だけにかかるようにします。
元の「背景」レイヤーの特定のチャンネルを使います。その場合は他のすべてのレイヤーを不可視状態にしておくことを忘れずに。これを忘れると補正後の状態のチャンネルデータを利用してしまうことになります。
「背景」レイヤーのレッドチャンネルのデータを全選択してコピーします。レッドチャンネルをコピーしたら「RGB」をクリックして通常の表示に戻しておきます。

コピーしたレッドチャンネルを、「背景」レイヤーの上に新規レイヤーとしてペーストします(ここでは「顔明るく」という名前のレイヤー)。このとき、「不透明度」または「塗り」でおよその明るさを整えておきます。

レッドチャンネルの効果が全面にかかっているので、「顔明るく」レイヤーにレイヤーマスクを作成し、顔の部分だけが見えるようにします。
STEP09 肌のトーンを整えて完成
最後に、トーンカーブの調整レイヤーで肌のトーンを微調整します。補正の加減は、レイヤーの不透明度や塗りとも関係しますが、ここでは肌の白さは残しつつ、眉や瞳、唇などのパーツのコントラストが多少強調されるよう、中間調を暗めに調整しました。下図のレイヤーは最終的な状態です。
トーンカーブの調整レイヤー(図では「調子整える」)を作成し、肌の調子を整えます。なお、そのままでは画像全体に補正がかかってしまうため、これを「顔明るく」のレイヤーのクリッ ピングレイヤーとします。方法は風景写真のSTEP05で行ったように、「調子整える」レイヤーと下層の「顔明るく」レイヤーの間にマウスをポイントしてoption +クリック(WindowsはAlt +クリック)。すると、「調子整える」レイヤーは右に一段下がり、下層の「顔明るく」のマスク部分だけにトーンカーブの効果がかかるようになります。



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  写真・監修:茂手木秀行 構成:編集部   2007.07.05