【Photoshop for Graphic】
グラフィック制作編 Adobe Illustrator 編 Corel Painter 編
グラフィック制作編
シンプルセッケイノグラデーションで作る有機的イメージ
海津ヨシノリ
(4)終わりなき応用
画像処理の面白さは、ビットマップ系のイラストを描くのと同じで、どこで終了するかはある意味、作者の気まぐれにゆだねられています。今回の作例で言えば、まだ途中段階といっても過言では有りません。

例えば[図09]に対して、「ヒストリー」パレットから「新規ファイル」を実行して複製ファイルを作成し、その複製ファイルのレイヤーをすべて結合してから「フィルタ」→「表現手法」→「エンボス」で[図14]の値を実行し、「イメージ」→「色調補正」→「彩度を下げる」と「イメージ」→「色調補正」→「自動レベル補正」を続けて実行して得られた[図15]を[図09]の一番上のレイヤーにコピーし、描画モードを「通常/不透明度=100%/塗り=100%」とすればイメージは誇張されて[図16]のようになります。
[図14]
「エンボス」フィルタの設定値。
作例では1200×900ピクセルの画像に対しての設定値であり、ファイルサイズに合わせて、高さや量の調整が必要。
[図15]
[図14]の結果に対して「イメージ」→「色調補正」→「彩度を下げる」と「イメージ」→「色調補正」→「自動レベル補正」を続けて実行した結果。
[図16]
[図15]で作り込んだイメージを[図09]に加えたもの。
なお、同一処理でも元画像のカラーリングによりイメージの強さは異なります。[図17]〜[図19]は[図07]、[図11]、[図13]に対し同様の処理を行った結果です。
色々と実験を行って見てください。


[図17]
[図16]を得た時と同じ手順を[図07]に当てはめた結果。


[図18]
[図16]を得た時と同じ手順を[図11]に当てはめたもの。


[図19]
[図16]を得た時と同じ手順を[図13]に当てはめたもの。

海津 ヨシノリ
海津 ヨシノリ
東京生まれ。グラフィックデザイナー、イラストレーター。ただし、一時期カメラマンとして活動していた事もある。多摩美術大学多摩芸術学園ヴィジュアルデザイン科(現多摩美術大学)卒業。パッケージ及びCI専門のデザイン会社勤務後に、いくつかのデザイン会社の嘱託を経てフリーに。1988〜2004年まで@niftyのグラフィックフォーラム(絵風蔵)等のマネージャーを歴任。。専門は、CI、VI、パッケージデザイン、ロゴタイプにシンボルマーク等だが、フォトイメージング(画像合成)や3D画像、Draw画像などで、イラストレーターとしても活動する傍ら、画像処理を中心に、執筆活動やセミナー、講演、デジタルデータの実験・検証なども行っており、Photoshop、Illustratorばかりでなく、Flashや3Dあるいはモーショングラフィックなどの啓蒙にも積極的に関わる。多摩美術大学造形表現学部非常勤講師。JPC会員。
http://www.kaizu.com/
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  海津ヨシノリ   2007.06.13