現在でこそ、円に内接する形である「対角魚眼レンズ」の方が、魚眼レンズでは主流のようになっていますが、「円周魚眼レンズ」は、魚眼レンズが開発された当初の目的に未だ忠実なレンズと言えます。そもそも魚眼レンズは、海軍の艦船の洋上気象観測において、全天パノラマ写真を撮る目的で開発されました。そのため、主に軍隊や気象観測に関する公的機関で用いられており、民間でも学術機関などで用いられてきました。
このため、「円周魚眼レンズ」による全天撮影の画像をパノラマ用に処理するための優れたソフトは、天体観測用の物が多いです。これは、Photoshopに付属するフィルターは、綺麗な天頂方向に垂直に向けた撮影を展開する点では安易であるも、ある一定以上の角度を持たせた円周魚眼の全天撮影パノラマの展開には、不向きであるためです。
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