日中の全天撮影の留意点は、なるべく垂直な位置で撮影しなければならない点です。
これは基本的なことですが、太陽の位置によってはその限りではありません。
太陽が天頂にある状態では、天頂部位が完全に白飛びを起こします。状況によっては、鏡筒内の乱反射が発生してまともな像を得られない事もありますので、どのように対応するかが重要です。
また、ある一定の高さを超えると難しくなりますが、撮影位置が低ければ低い程、撮影視野は広がります。
人混みではしゃがんだり、地面に仰向けになって撮影する事は困難ですが、カメラマンが写り込まない様にしながら地面に座って撮影した場合、地上60cm〜80cm程度まで下がれれば良いです。
なお、日中の撮影では絞りをある程度絞った方が賢明でしょう。その特性上、大抵の魚眼レンズは、絞り開放でもかなりの被写界深度を得られます。展開時にシャープさがかなり犠牲になりますから、固めに撮っておいても差し障りはありません。
最も、展開写真の例に使っている物の様に、筆者が絞り開放状態(f/3.5)で撮影しても、画面上での使用では、差し障りが無い程度になりますので、ケースバイケースと言った所です。
但し、全天撮影は太陽等の光源が絵の中に入ってしまうと、どうしても逆光撮影となりますから、魚眼レンズはその特性上、所謂CA問題(色収差問題)が顕著になり易いという問題があります。
多くの場合、Photoshopでは、Camera RAWで補正出来るレベルです。しかし状況によっては、かなり絞らないと色収差問題が修正できない事もあるので、ある程度習慣的に絞る事も必要でしょう。
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