Tips
【Photoshop for Graphic】  
画像合成のスーパーテクニック

海津ヨシノリ
1.元画像とレイヤーマスクの準備

縦長の元画像しかなく、それを横長に使いたいという状況は意外によくあることでしょう。その際、画像の不足を短時間にどのように補えるでしょうか?ここでは、床と欠けているソファーの元画像【図01】の処理に作業のポイントを置いて横長のイメージを作成してみます。なお、Web用ということで画像は予め天地1000ピクセルほどにリサイズしてあります。

まず元画像【図01】 に対し、Photoshop CS3新機能の「クイック選択ツール」で背景部分を選択します。かなりの精度で処理が行われますが、微修正を行うことを心がけてください。なお、微修正の際はタブレットを利用し、不透明度を50%以下に落とした「ソフト円ブラシ」を使うと、素早く正確な処理が可能になります。

選択処理直後に一旦レイヤーマスクを作成しますが、そのままでは選択範囲が残る逆のマスクとなってしまうので、レイヤーマスクに対して「選択範囲」→「選択範囲の反転」を実行します。
【図01】

元画像
【図02】

「クイック選択ツール」で背景部分を選択し、その選択範囲を利用してレイヤーマスクを作成する。
2.フローリングを3Dソフトで描く

次にもっとも面倒なフローリングの床の作成に入ります。さすがに元画像から床の部分を引き出すには無理があるので、思い切って新規作成します。もちろん描くのではなくて3Dソフト等で類似したイメージを作り出しましょう。
ここではSTRATA 3D CXを利用しました。実際の処理は任意に作成した平面に対して【図03】のようにデフォルト登録されているフローリング系のテクスチャーデータを利用するだけです。なお、指定したのは【図04】のようにテクスチャーパレットのウッドイメージに「板張り」として登録されているテクスチャーで、テクスチャーオプションとして【図05】の設定を行っています。あとはレンダリングのためのプレビュー設定ですが、本来はレンダリング用にカメラを設定しますが、単純な設定のためにプレビュー画面をレンダリングしています。【図06】は最終的なプレビュー画面。【図07】はレンダリングのオプション設定です。
【図03】
【図04】
STRATA 3D CXにて、任意の四角形に対して床のテクスチャーを指定し、表示角度を調整した状態。 デフォルトの板張りテクスチャを使用。
【図05】
【図06】
テクスチャーオプションの設定。
【図07】

最終的なレンダリング結果。

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  海津ヨシノリ