【Photoshop for 3DCG】
基本編 Autodesk Maya 編
Autodesk Maya 編
Texture Mapping 基本編
北田 栄二
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<4>〜<10>まで行った作業を繰り返し行い、鉄板パネルのパターンを幾つか作ります。
(図14参照)

【図14】
※CGの特徴はシームレス(同じパターンの繰り返し)やコピー&ペースト(同一の物体を手軽に複製)ですが、フォトリアルな物を作るときはあえてCGの特徴であるシームレスやコピー&ペーストの表現を極力使わないで、いくつかのパターンを作り、CGっぽい感じをなくしていきます。
なぜ、このような手間をかけるかと言うと、現実世界にはまったく同じ物、コピーされた物が存在しないからです。


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<9>で作ったバンプマップ、スペキュラーマップを加えたMayaデータにカラーマップを適用してレンダリングしてみましょう。
後は細かいマップの調整や、Maya上での設定を細かく詰めて完成です。(図15参照)

【図15】画像クリックで拡大画像表示

【図16】別アングル 画像クリックで拡大画像表示

<まとめ>
今回の基本編では細かいテクニックや描き方と言うよりは、大まかな流れを説明させていただきました。その中でも、いくつかポイントになる要点を上げましたが、フォトリアルな物を作るのに必要なスキルは“物を見る”という観察力と見たものを“形にする”という表現力です。“表現力”に関しては、特別なスキルや、それ相応の場数や経験が必要になってくると思いますが“観察力”と言うのは、普段から注意深く見ることで、自然と身につく技術です。まずは、物事をしっかりと“見る、観察する”ところから始めてください。

次回、TextureMapping応用編では、今回のような大まかな流れではなく、実際にPhotoshopを使っての細かい汚しやシミの描き方など新しいロケーションを使って述べていきたいと思います。
また、今回あまり語らなかった“空気感”を損なわないために“手描きで手を加える箇所”“手を加えずに、素材そのままを活かす箇所”に ついても、次回で詳しく説明していきたいと思います。


北田 栄二 (キタダ エイジ)
株式会社スクウェア・エニックス ヴィジュアルワークス所属
主に作品の世界観を作る背景や飛空艇、プロップスなどのモデリング、テクスチャー制作を担当。
参加作品:FainalFantasy12、キングダムハーツUFainalMix、FainalFantasy7 ACC、FainalFantasy13、FainalFantasy13versusなど。

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  北田 栄二   2007.10.01
 

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