欧州に於いては、迫撃砲などの曲射兵器研究の一環として、王の命令で兵器厰に花火の部門を設置するなどして発展してきました。金属精錬加工が盛んであった事から、各種金属を用いた比較的鮮やかな発色など、日本に比べると比較的明るい花火が産業革命以前から登場していました。それでも現代の物に比べると、まだまだ暗い物が多かったのです。
19世紀前半では、英国軍がコングリーヴ・ロケットなどを主要な攻城・心理兵器などに用い、その攻城シーンは米国の国家の中でも歌われる様になった程インパクトの有ったものでした。そして国家にも歌われている様に、ロケット/花火の明かりと言えば赤と言う刷り込みがあったのです。
現在の様な鮮やかな多色発色の花火になったのは、ごく最近、第二次世界大戦後です。マグネシウムやアルミニウム粉末の様な明るい可燃現象を起こす金属の入手が容易になり、さらに冷戦後期にタングステン、バリウム、セシウム化合物などが民生用に入手出来る様になりました。
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