【写真6】DeFishされた写真の一例。この手法では、画面端が流れ気味になり、動感が強調されやすくなります。
4/3、APS-C機の登場とDSLRブームによって、一時は広角レンズの不足から、対角魚眼レンズがもてはやされ、多くのソフトウエアが登場した時期もありましたが(筆者が使用している物も含めて)、それらの多くが2004-5年を前後して開発が止まっています。これらのクロップファクターの在るフォーマットに於いて、35mm換算で16mm相当になる、広角ズームレンズが発売されたからです。
Nikonのユーザならば、最新のDXフォーマット対応レンズである、10.5 mm f/2.8G ED AF DX Full Frame Fisheyeを用いている場合、Nikon社から提供されたソフトを用いて、DeFishできます。また、自社の製品の完全な光学データを元にDeFishを行う事から、Nikonの10.5mm魚眼レンズ及びカメラのユーザーの方は、とりあえず、Nikonのソフトウエア(Nikon Capture)を用いて、DeFishしてからPhotoshopで作業する事が望ましい形となっています。魚眼におけるNikonのシステムの優位性、魚眼レンズの老舗メーカーとしての伝統を再確認するものとなっています。
しかしながらこれらは、他メーカー製品を用いている方々には関係のないことですので、他に何処かでソフトウエアを見つけなければならない、ということになります。
筆者の様にSigma 8mmのレンズを用いるユーザーは、幸いな事にフリーウエアなども含めて、2004年前後までに書かれたシグマの魚眼レンズ対応のソフトウエアが比較的充実しています。もちろんメーカーが出す純正ソフトのように完全な光学データに基づいたソフトではありませんし、またアプローチも各種あることから、自分の用途に合ったソフト/設定を用いる必要があります。
これは、Photoshop上でこれらのソフトに頼らずに処理する際にも言えることであり、今回tipsで紹介する方法も、たまたま筆者の用途に合った方法であるというだけで、これが正解だと言う訳ではありません。単に都合が良いから用いているだけだという理解の元に読み進めて頂ければと思います。
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