【Photoshop for Photograph】
写真加工テクニック編 撮影テクニック編

撮影テクニック編
人物撮影:女性モデルを用いた人物撮影2(入門)
稲垣 英徳

コストとの兼ね合い

写真1 【写真1】
人物撮影は、色々なコストがかかるものです。ヘアメイクの存在は、良い撮影の為の絶対条件とも言えますので、なかなかカットする事は難しいでしょう。
モデルを用いた写真撮影のコストは、カメラマンの所在地の違いによるコスト、ロケ地のコスト、カメラや照明機材のコスト、そのエリアに於けるモデルのコストなどの関係から、一概にこれはいくらで出来るとは述べられませんが、やはり人件費+場所代+足代+あご代(撮影中の飲食費)の問題が真っ先に取り上げられます。

生臭い事ですが、例えば、フリーのカメラマンがトータル10万円の報酬でモデルとのマンツーマンアウトドア撮影プロジェクトを受注したとして、10万円の内、2万円をモデル一日分の拘束時間のギャラ(これでも日本国内と言えども相当低い水準で、エージェンシーの取り分を引いたら、モデルに入るお金はさらに少なくなります)、その他1〜1.5万円をモデルの交通費、撮影中の食費、指定した髪のセットの為の美容院代、メイク代、衣装がモデル自前の場合のクリニーング代またはレンタル代などとして渡した場合、カメラマンの取り分は、既に6.5万円を切る事となります。場所によってはロケ地代、移動費などもかさみますし、機材のレンタル代が発生する事もありますから、マンツーマン撮影でも、下手をすると赤字になってしまうのがよく分かりますね。

特定のパーツ撮影を除けば、大抵の撮影でいると望ましいとされるカメラマン +(アシスタント)+ モデル + スタイリスト/衣装 + ヘアメイクという組み合わせでは、どんなに安く撮影しても、人件費だけで相当な金額になってしまうのです。コマーシャル撮影に於いては、人物撮影とは大変お金がかかるということがお分かり頂けたでしょうか? 

デザイン事務所によっては、デザイナー自らカメラを持って、派遣して貰ったモデルを撮影する事もありますので、tips前半はその様なセットアップについて触れていきます。ここからは、まず、最も多いとされるインハウス撮影を前提としたtipsとなります。

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  稲垣 英徳   2007.11.30

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