【Photoshop for Photograph】
写真加工テクニック編 撮影テクニック編
撮影テクニック編
ネコの撮影テクニック「中編」
〜レンズを猫に上手く向けましょう〜

稲垣 英徳

ご機嫌をとりましょう
さて、せっかく飼い主宅等の猫にとって馴染みの環境での撮影を行う場合、猫はそこ迄逃げ回らない為、比較的大人しくご機嫌とりをさせてくれます。

この手のプロジェクトを請け負うタイプのデザイナーやカメラマンの方達は動物に好かれるタイプの方達が多いので、比較的簡単に仲良くなれる方が多いでしょう。飼い主宅に居る猫にも逃げられてしまうタイプの方は、残念ながら、動物撮りを商売にする事は全くの不向きですので、あまりインドアでの動物撮りを請け負う事は無いと思われます。

筆者とスキンシップ中のモデルさん猫。
仲良くなって、慣れればこう言う写真も在りです。先ずは遊んだり、手入れさせて貰いましょう。
さて、猫のご機嫌をとるには、猫じゃらしとかブラシとかマタタビとか色々有りますが、筆者は飼い主の方にブラシを借りて、ブラシをしてあげる方法を好みます。
あまり猫等の生き物に好かれるタイプで無い方の場合、マタタビを使う必要が生じるかも知れませんが、マタタビはあまりあげたい物では有りませんし、第一、猫に恍惚感を与える一種の薬ですので、しゃきっとした猫の写真は撮るのが難しくなります。

マタタビは、多くの場合、短時間で仲良くなりたいカメラマンの方が、使用される事が有ります。 この場合は、しゃきっとした写真を撮るには、ある程度時間を於いてマタタビの効果が抜けた際に撮らないと涎が垂れたり、目が明らかに酔っている猫の写真のオンパレードになってしまいます。商用撮影の際に多い、猫、ペット関連の雑誌やペット商品、ペット関連団体の撮影でその様な様相の猫は避けたい物です。

格好良い猫を撮るには、なるべく面倒くさがらず、シラフの猫を相手に、ブラシ等に依る少々のスキンシップを試みて仲良くなりましょう。シラフの状態の猫と仲良くなる事は、結局は良い撮影結果に繋がりますから、手間は惜しまない事です。

またブラシをセット上でコンスタントにかける事に依って、撮影中気になった毛の状態もある程度なんとかその場でカメラマンが手を出せますし、セット上で猫が寛いでくれるなど、色々なメリットが有りますので是非積極的にブラシしたい物です。

大抵の場合、悠長にセットを組み立てている合間に好奇心で接近して来る猫と直ぐ仲良くなれますし、お気に入りスポットから動かないで居る子は、それこそ大人しくブラシされる子が多いので、是非、お手入れをさせて貰いましょう。
典型的な見上げるショット

< Back  |2|  Next >
  稲垣 英徳   2007.04.27