鏡を用いる撮影は、光の拡散現象が歪みとして発生するという光学上の特性から、通常のレンズ撮影で得られる画質には遠く及ばないところがあります。魚眼レンズの場合、変換したときに失われる画質は3割程度ですが、鏡を用いる撮影の場合は、7割以上の画質が失われてしまいます。もちろん、鏡面を高密度に仕上げたり、拡散を抑える技術は存在しますが、多くの鏡はそのような大層な加工などありません。反射式の光学機器は鏡が大きい程、ムラが出やすいですから画質的には拙い物しか得られない物が多いのです。また、撮影後に展開するためのフィルター処理を重ねることは、それだけで沢山の変形が行われることです。それにより画像の劣化が著しい物があります。
詳しい内容は次回に触れますが、まずはPolar Coordinateのフィルターがどのように機能するか見ていきましょう。