【Photoshop for Photograph】
写真加工テクニック編 撮影テクニック編

撮影テクニック編
Photoshopで出来る簡単なパノラマ 「中編 2」
稲垣 英徳
図 7 【図 7】
半球では大体この様な感じになります。筆者が自作した球面ミラータイプの物は、視野こそv180-h360近く在りますが、その代わり7〜9のエリアの画質が非常に低下する物です。(筆者が自作した球面ミラータイプの物は、視野こそv180-h360近くありますが、その代わり7〜9のエリアの画質が非常に低下する物です。)

【図 7】を見ればわかるように、7〜9のエリアの画質は通常著しく低下することから、多くのワンショットミラーのメーカーは、【図 8】のような形状の鏡を採用しています。

図 8 【図 8】
漏斗状ともラッパ状とも言えますが、円錐状凹面鏡と言ったら良いでしょうか。
【図 】の様な円錐状凹面鏡では角度の取り方各機材メーカによって違いますが、この様な形状にした場合下記の用に7〜9のエリアの画質の向上が見られます。円錐状凹面鏡のトレードオフは勿論あり、1〜6のエリアではレンズと鏡の角度がキツくなり、写される面積も小さくなる為に画質は非常に低下します。また凸面鏡に比べて、処理は複雑化しますので、専用のソフトが必要になって来ます。【図 9】を見れば判りますが、7〜9のエリアの面積が最大となり、また、カメラのレンズとの角度もそれなりに良い角度となり、元のキャプチャーされるイメージも大きいので、歪みが少なくなります。
図 9 【図 9】
円錐状凹面鏡の像の概念図
しかしながら、この構造は全体的な視野としては狭く、ある程度の視野が欲しい人には不向きです。これらの手法では、正円錐や紡錘状凸面鏡でできたパノラマミラー機材があります。紡錘形の物はガラス製の物が多く、壊れ易いのが欠点ですが、全体的に視野が広く高い画質が得られる物が多いのもこれらの形状のメリットです。

もちろん、展開時の画質はそこまで高くありませんが、筆者のように球面鏡を用いて自作するカメラマンがごく稀にいるようです。ネット上にいろいろな自作タイプが紹介されています。次回のTipsは筆者の自作モデルを紹介致しますので、いろいろ試してみると面白いでしょう。これらの機材の多くは、カメラマンの撮影スタイル、要求との相性等があります。購入前にいろいろレンタルして使ってみると良いでしょう。
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  稲垣 英徳   2007.06.14