先二枚の写真は、いずれも伝統的な設定を用いていますが、純粋に花火の発光が強すぎて失敗しています。現在の花火大会では、圧倒的に以前の花火の光量を上回る物が複数発同時に打ち上げられることが多いので、従来の絞り値やシャッター速度では撮影が難しくなっているのです。
多くのベテランカメラマンがスターマインなどの花火でしくじるのも、大抵はこの80-90年代からのポジ撮影での設定を墨守している事に原因があります。
例えば比較的街の照明が暗めで、伝統花火などのように花火の光量も少なく、打ち上げ間隔も緩い花火大会などでは有効な設定ですが、多くの都市部の花火大会では、光量も多く、絶え間なく打ち上がり、爆発の速度も速いものが多いので、現在は一般的なところではISO100 F8:S4 辺りを無難な設定とする風潮もあります。
各種のNDフィルターを用いる方法もありますが、その場合、暗めの花火の際に何も写っていなかったと言う問題なども発生しますし、色出し等の問題もあるので、今回はNDフィルターについては割愛します。
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