【Photoshop for Photograph】
写真加工テクニック編 撮影テクニック編

撮影テクニック編
打ち上げ花火の撮り方 基本「後編」
稲垣 英徳
【写真8】
新色の花火の場合5500Kの色温度設定では、正確な色を出せません。これらはタングステンフィルムを意識したものが多いためで、タングステンフィルムの色温度で処理すると良いでしょう。
この写真の様に「今年の新しい色の花火」と銘打たれる物の場合、5500Kの色温度で撮るよりも、3200K程度で撮る、若しくはRAW現像において、3200K-4000K程度の温度で現像するといったアプローチが必要になってきます。

ほぼ毎秒のペースで打ち上げられる大花火大会において、毎回色温度を手動で変更するのは不可能ですから、RAW+JPEG撮影が出来るモデルはRAW+JPEGで撮影し、色温度はオートに設定するなど(オートに設定するとだいたい3200-4400Kの間で色温度が動きます)して、のちほどPhotoshopのRAW現像で5500Kに変える必要のある物だけ色温度を変更すると良いでしょう。最新のCS3では同時に複数のRAWファイルを処理することができ、作業効率は格段に上昇しています。
【写真9】
5500Kで現像したもの。ちょっと昔の発色のタイプは、デーライトで現像すると綺麗に色が出ます。
RAW+JPEG撮影を行う場合、AWBで撮られたJPEGはRAW現像の時の参考にしましょう。
実際にすぐJPEGを使うならAWBなら多くの花火は綺麗に上がるのでAWB、伝統的な赤を綺麗に出したければ5500K、または青色などのキャプチャーを重視するなら3200Kで撮る設定で良いでしょう。

筆者は、RAWを後で処理する方を選択していますので、JPEGの方はAWBで撮影する事が多いです。
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  稲垣 英徳   2007.08.16