80年代後半に入ると、画期的な技術革新がモールド成形技術で起こった事から、今迄に比べると安価でありながら、高性能のレンズを一般消費者が手にする事が出来る様になった事も大きいでしょう。70〜80年代の消費者向けのレンズと80年代後半〜現代に至る消費者向けレンズは、同一価格のレンズであっても、描写力に大きな変化が現れたのです。これが元々レンズ付フィルムも含めた小型の高い光学性能を持つカメラの普及に貢献したのです。
具体的に述べると、70年代の消費者向けの安価レンズは、まるではっきりしない、ぼけた描写の物だったのが、80年代後半、90年代初頭になると、35mmフィルムをトリムし、引き延ばした物でも鮮明で十分観賞に耐えうる画質の物になった事から、引き延ばしが流行ったという事もあります。
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