127判(日本ではベスト判とも呼ばれています)の販売は多くのアマチェアカメラマンを生みだしました。現在でもそうですが、多くのアマチェアカメラマンは、当時の重たい木製三脚を持ち歩かず、そのまま手持ちで撮ることを好みましたから、必然的にチグハグな如何にもはり合わせたというパノラマが沢山作られる様にもなりました。これが、はり合わせ写真はアマチェアの所行と認識される様になった理由の一つとも言えます。
手持ちで撮影された写真を張り合わせる方法は、戦後においては、ポラロイドカメラ等で行うのが最も人気だったアプローチです。映画や広告等でも多く登場したこのアププローチは、デジタルの時代になってからはMulti
Row Panoramaなどの手法で生きていますし、未だにポラロイド等の張り合わせの作品を作られる作家の方もいます。しかしながら、手持ち撮影では、盛大な視差(parallax)が発生します。その為、綺麗に張り合わせるのは大変になりますので、様々なテクニックや機材がありました。