終わりに
バージョンCS3になってから、Photoshop上でのパノラマの編集の効率が急激に向上しました。CS2迄のバージョンでは多くの時間を要した基本的な作業を自動で行えるようになったため、Photoshopのユーザは、各セグメントのレタッチ、及び仕上げ作業に専念できるようになりました。
セグメント法は、スキャン方式のような特殊なカメラ機材を殆ど必要とせず、特にCS3においては手持ち撮影の物でもある程度納得できる画質を得られることから、これからますますパノラマ写真の主流になるでしょう。もちろん精度等を求める限り、今まで通り伝統的な手法が継続して使われていく事は疑いないです。
そして、PhotoshopCS2以前の撮影のルールをきっちり守れば、処理に要する負荷も軽く、驚く程の短時間で、パノラマ写真が完成させられます。
ここ数年のDSLRの高画素数化、そして、ソフトウエアの進歩などもあり、セグメント方式での撮影はかなりな高画質を得られるようになりました。この方式は、例え低予算であってもカメラマンの創意工夫でかなりの画質を得られる、色々なことの試し甲斐のある方法と言えるでしょう。もちろん、一枚のパノラマを作る為に撮らなければならないデータが膨大な量になる欠点があり、その撮影データの多くは無駄になるという随分勿体ない撮り方をする方法でもあります。
このため、時間、予算、メモリーカードのスペースに制限があり、しかも移動しながら数を撮らなければならず、画角だけはトリム方式では得られない物が必要で、それでいて、画質はそこまで要求されない人達からのニーズに答えたのが、ワンショットパノラマ、そして、QTVRの発表時の頃に人気の会った魚眼レンズによるツーショット、又はスリーショットパノラマなのです。