【Photoshop for Photograph】
写真加工テクニック編 撮影テクニック編

撮影テクニック編
Photoshopで出来る簡単なパノラマ 「中編 1」
稲垣 英徳
CS3に合せたパノラマ撮影へ

これらのCS2までの、撮影時及び編集の準備の為のルールは、CS3においては仕様の大幅な変更から、当てはまらなくなりました。まず、35mm相当以上の広角では使用に耐えなかったPhotomergeが更新され、それよりも広い焦点距離でも問題なく扱えるようになり、CS、CS2の時代には補正が容易でなかった物が、CS3においては手持ちでもある程度のルールを守って撮影した物ならば、自動修正してくれるようになったことがあります。
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【写真 14】
CS3のPhotomergeは以前のバージョンに比べると全く別の物と言っても良い位に優れた機能を持っています。

 

CS3での作業は、CS2迄のバージョンとほとんど変わらず、自動ソフトの信頼性があがった事から、【写真14】のダイアログで必要なファイルを呼び出し、大抵の場合はソフト任せで良くなり、色々な作業を大幅にスピードアップさせました。これで、CS3は他のパノラマ編集専門ソフトと比べても、結果を出せる強力な製品になったのです。
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【写真 15】
新しいPhotomergeの機能の一つである視差の修正機能のおかげで、今までは困難だったマルチロウの手持ち撮影のはり合わせもできます。35mm換算で16mm相当の広角で手持ち撮影された複数の写真をはり合わせたため、視野は水平画角180度を超える写真ができました。これは嬉しいことです。
【写真15】の様な、視差、歪み等が盛大に発生する手持ちの超広角レンズ(筆者は10-22mm f/3.5-4.5 USM をこのサンプルでは使用)で複数枚毎に撮影された物をはり合わせる物でも、ある程度満足のいく画質を自動で出せる様になったことは、Web用の撮影等、画質はそこ迄求められない変わりに量をこなす事を求められる仕事を抱えた時には嬉しい機能です。
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【写真 16】
【写真15】をトリムした物です。魚眼の様な感じですね。ここから露出等を補正して、ある程度補正すれば完成します。
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  稲垣 英徳   2007.05.23